老子の言葉をわかりやすくお届けします

やわらかに、しなやかに

老子は、繰り返し、「やわらかに」そして「しなやかに」生きることを教えています。
それは、「柔弱は剛強に勝つ」という言葉にも表れていますが…。

 

やわらかに、しなやかに生きるとは、どのようなスタンスの生き方を指しているのでしょうか。
そこには、人としての「本当の強さ」について知るヒントが隠されています。

 

老子が説いた、本当の強さ、そして本当の「明智」とは?

やわらかに、しなやかに記事一覧

弱者こそ強く生き残れる!

“自分”を強く印象づけられる人、自分の意見をしっかり伝え、相手を説得できる人、自己アピールがうまい人。…現代社会においては、“自分”を主張できる人が生き残れると思われがちです。しかし、本当にそうでしょうか?アピールできるほどの個性もない、華もない、存在感もない。そういう人間は、“弱者”として切り捨て...

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老子が考える「最強」とは?

世の中のものは、ほぼ全て、「強と弱」、「陰と陽」のように二つに分類されます。例えば、強いものと弱いもの。明るいものと暗いもの。硬いものと柔らかいもの、男と女…。現代社会においては、有利な立場=強いほうを選んだほうがなにかとメリットが多いように思われがちですが、老子は「あえて弱い方を選びなさい」と教え...

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己を知ることが一番大事

“智者”という言葉を聞いて、みなさんはどんな人を思い浮かべるでしょうか?知識が豊富な人?弁が立つ人?献身的な人?…老子によれば、智者とは他人を理解できる人。他人の能力や適性を含めて見極めることができ、なおかつ他人を思いやることができる人が「智者」だとされています。しかし、老子の思想には、「智者」のさ...

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「柔弱は剛強に勝つ」の意味は…

老子の思想で特徴的なのは、世の中一般で言われている“強さ”を本当の強さとは考えないということ。すなわち、一般的には“弱い”とみなされるものの中にこそ真の強さがあると考えるわけです。例えば、「柔らかくて弱いもの」と、「固くて強いもの」。普通に考えると、後者のほうが強いように思われますよね。(実際、“強...

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明智と本当の強さ

老子は、「塞其兌、閉其門、終身不動」という言葉で、常に外界の情報に振り回されることのリスクを指摘しています。感覚器官を塞ぎ、知識の出入り口を閉じておけば、外界からの余計な情報に左右されて疲れ果てるようなことはない、と言うのです。しかし、現代社会に生きる人々は言うでしょう。「そんなんじゃ、世の中に取り...

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老子の十八番!「逆手」が勝利のカギ?

老子の教えの特徴の一つが、「逆説的」であるということ。例えば、「柔弱なるものは剛強なるものに勝つ」とか、「学ぶことを止めればかえってラクになる」とか、「逆手をとって攻めてみろ」とか「赤ん坊こそ最強の存在だ」とか、「曲がった木のほうが命を全うできる」とか…。世間一般で「良い」「強い」「優れている」と言...

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徳にしがみつくな!

「徳が高い」とか「徳が低い」といった表現を使うことがありますよね。「徳が高い=人徳者=人に尊敬される人」…というぼんやりしたイメージでこの言葉を使っている方も多いのでは?老子によれば、「徳がある人」というのは、ことさらに“徳”を意識することもないのだといいます。すなわち、人から尊敬されようとか、栄誉...

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男子はかくあるべし!

老子は、とにかく“表向きだけの華やかさ”を嫌った人物だったよう。それは、次に挙げる数々の教えからうかがい知ることができます。「美しい言葉(美辞麗句)よりも、朴訥とした言葉に真実がある」「大きなことを成し遂げたからと言って、わざとらしく跡を残すべきではない」「本当に徳がある人は、ことさらにそれをアピー...

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老子の文明批判

みなさんは、「一」という数字からどのようなことを連想しますか?「始めの一歩」「第一人者」「千里の道も一歩から」…などの言葉にも象徴されるように、「始まり」「最初」「スタート」そんな意味を持つ数字ですよね。老子もまた、この「一」という数字の重みを重要視していたようです。一は、全ての数の始まりであり、物...

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大器晩成の本当の意味とは

老子といえば、「この人は相当の天邪鬼だったのでは!?」とも思えるような逆説的思考が特徴的。その最たる例が、第41章にある次のような記述です。明らかな道は暗く見え、前へ進むべき道は後戻りするように見え、平らな道は凸凹して見える。潔癖なものは汚れているように見え、純朴なものは色あせて見える。…この言葉に...

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老子による「清静」のススメ

老子といえば、逆説的な教えが特徴的ですが、実は、非常に合理的!理にかなったメッセージも多いのです。その代表的な例が、次の言葉。「噪は寒に勝ち、静は熱に勝つ」動き回っていれば寒さに勝てる。静にじっとしていれば暑さに勝てる…というわけです。確かに、寒い時に「寒い、寒い」とじっと立って震えていても体はどん...

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老子の戦術に倣え

突然ですが、みなさんのご家庭では奥さんと旦那様、どちらが”強い”ですか?”強い”にも、いろんな見方・捉え方がありますよね。経済力を基準にして比較すれば、正社員で・フルタイムで・それなりの地位を与えられている旦那様はパートや在宅ワークの奥様よりも”強い”と言えるでしょう。一方、精神的な面を基準に比較し...

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「陰と陽のバランス」を重んじた老子

二つのものを比較する時、「陰」と「陽」という言葉がよく使われますよね。字面から受け取る印象は、陰=暗い、日陰、冷たい、湿っぽい陽=明るい、太陽、温かい、カラッと乾いている…といったところではないでしょうか。そのイメージは、ほぼ正解。「この世のあらゆる事象は、「陰」と「陽」の相反する二つの性質を持ち、...

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実体のないものこそ真の実力者?

フランス人の小説家アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの名作『星の王子さま』の中で語られる、有名な言葉。「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ」「大切なものは目には見えない」というこのメッセージは、「なんでも目で見よう、見えないものは信じられない」と...

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老子が建築物に見出した「理想」とは

阪神淡路大震災に、東日本大震災。そして、年々増え続ける強大な台風やゲリラ豪雨。…今、建物の耐震性が厳しく問われています。実際、2000年には、建築基準法も改正されていますよね。(従来の「許容応力度等計算」に加え、構造計算法として「限界耐力計算法」認められています)そんな中にあって、千年以上もの長きに...

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「謙虚」のススメ

川はやがて、海に注ぐ。…コレ、誰もが知っているいわば“常識”ですよね。しかし、実際に川が海に注ぐところをご覧になったことはあるでしょうか?「一級河川」と呼ばれるような大河であれば、海に注ぐ瞬間もさぞや勢いよく流れていくのだろう…と思われるかもしれませんが、拍子抜けするくらい穏やかなもの。川幅はグッと...

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物事の「始まり」

「母なる海」という表現があるように、海は私たち生物の「始まり」の場所です。約39億年前に海の中に「原子バクテリア」が誕生し、これが生物の長い進化の始まりだったと考えられているのです。老子には、「道」を「海」の様子になぞらえている言葉がありますが、確かに、道は「万物の根源」ですから、言ってみれば「この...

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生まれる時は柔らかい

「老子」のキーワードの一つが、「柔弱」という言葉。柔らかくて弱い…一見、「弱っちィ〜」と感じてしまう響きですが…。老子が説いたのは、「柔弱の徳」。つまり、柔らかくて弱いことを良しとしていたのですなんだかちょっとひねくれているような、「やっぱり老子って、天邪鬼だよね」とも思われてしまいそうな考え方です...

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ビジネスにこそ生かせる老子の言葉

『老子』の中には、ビジネスの場でも生かせる教えも数多く見つけることができます。とりわけ、「国(組織)のリーダーとは、かくあるべし」というリーダー論について語られている言葉も多いので、ビジネス書の類ではよく老子の思想が取り上げられています。興味深い話としては、アメリカではリーダーシップ育成の教科書とし...

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老子思想を経営に生かす

老子思想=「アウトローな思想」…そんなイメージをお持ちの方も多いことでしょう。しかし、意外かもしれませんが、『老子』の中には、経営に生かせるエッセンスが非常に多く含まれているんです。これに注目して、アメリカの経営者の間では、リーダーシップの教科書として『老子』が人気になっているのだとか。日本でも、経...

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育児にも生かせる老子の言葉

育児は、日々、自分の思うようにならないことの連続。「どうして寝てくれないんだろう」「どうして食べてくれないのかな」「どうしておとなしくベビーカーに乗ってくれないの!?」「どうして自分で歩いてくれないの?」「どうして言うことを聞いてくれないんだろう…」「どうして?」と、「こうだったら良いのに」の繰り返...

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老子的「真の強者」は怒らない

怒りっぽい人って、結構多いものですよね。些細なことでも腹を立ててイライラ…。みなさんの周りにも、そんな人が一人はいるのでは?(もしかしたら、自分自身が…)なぜ、すぐにカッカと腹を立ててしまうのか。場面ごとにその原因を考えてみると、実は共通している「ある理由」に気づくと思います。【ビジネスの場面で】・...

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常に初陣!

何につけても、最初は「失敗したらどうしよう」と、おそるおそる慎重にコトを進めるもの。それが、だんだん慣れてくると、「まあ、このくらいなら大丈夫デショ」と手を抜くようになってきます。老子に言わせれば(いや、老子に言わせるまでもなく?)この油断こそが失敗の元。作業がルーチンになると、そこで軽微な見落とし...

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バカ正直はリーダーに向いてない!?

「理想の上司」の定義は、人によって異なるでしょう。「指導力のある人」と言う人もいれば、「やっぱりリーダーシップでしょう!」と言う人もあり。「“情”じゃない?」と言う人もいれば、「正直こそ全て!」と言う人もいるでしょう。天に与えられた「ありのまま」を活かすのが一番大事だよ。…そのような老子の教えは、人...

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老子のしぶとい生き方に学べ!

勝てる自信はないけれど、どうしても戦わざるを得ない状況。誰しも、そんな場面に立たされることはあるでしょう。学校で、会社で、町内会で、PTAで、または家庭内で…。そんな時は、老子のしぶとい生き方に倣いましょう!基本的には「戦わない=不争」のスタンスを貫いていた老子ですがどうしても戦わざるを得ない状況に...

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他者には寛大であれ

「なんだかわからないけど、人から恨まれやすい」「なぜかいつも憎まれ役だ」…そんな風にお嘆きの方、多いですよね。そういう方は、一度、自らの言動を振り返ってみてください。知らず知らずのうちに、人を傷つけていませんか?他人に失敗を寛大に受け入れることができていますか?例えば、大勢の人がいる前で部下を叱責し...

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