あるがまま、無心に
老子思想のキーワードの一つが、「無心」です。
わかっているようでいて、いざその言葉の意味を述べよといわれると
「ええっと〜…」と、ちょっとまごついてしまう言葉ですよね(笑)。
老子は「常に無心であれ」と、
「無心であれば偏った考え方は持たない」と説いていますが、
どうすれば無心になれるのか…。
老子の言葉からそのヒントを見つけ、
個人的な感情にとらわれない生き方を目指しましょう。
そうすることで、人生は少し楽になるはずですよ^^
あるがまま、「無心」に記事一覧
全てを受け入れて“聖人”になる
老子は、度々、“聖人”について触れています。例えば、「聖人処無為之事、行不言之教」。道にしたがう賢者は、よけいな振る舞いをせず、言葉に頼らない教えを行うものだ、という教えです。ここで老子が「聖人」と言っているのは、道を知って道に従う賢者のこと。老子は、「道」と一つになった人のことを「聖人」と表現して...
老子の思想と“禅”の関係
ご存知の通り、仏教は、インドで生まれて中国→日本へと伝えられました。…これは、歴史の教科書では常識ですが…。しかし!ちょっと考えてもみてください。海外から入ってきた思想(宗教)を、「ハイ、素晴らしい!」とすんなり受け入れられるほど、中国人や日本人は単純な民族でしょうか(笑)?中国には「中華思想」、日...
赤子(赤ん坊)こそが理想の在り方!?
赤子は、小さくて体のつくりも脆く、自由に動くこともできなければ、自分の気持ちを言葉にして伝えることもできません。しかしながら、大人以上の存在感がありますよね。赤子を連れて歩けば、全くの他人から声をかけられることも多いですし、ただそこにいるだけで、ただニコッと笑みを浮かべるだけで、(良くも悪くも)周り...
知者は寡黙
みなさんの周りにも、いわゆる「おしゃべりな人」が一人はいるのではないでしょうか。場を盛り上げてくれる、緊張を解きほぐしてくれるという長所がある一方で、「知ったかぶり」ととらえられて信用を失うことも少なくありません。あまりに口数が多いのも考えものなのです。老子も、「口は慎むべし」と考えていたようで、お...
法令が多いほど犯罪も増える
「無為自然」を重んじていた老子は、政治の世界においても統治者の手が加わり過ぎることを良しとはしていませんでした。複雑な施策をすればするほどに政治は悪政になっていく。そのように考えていたのです。さらに老子は、いたずらに法令を増やすことで人民を縛り付けることの危険性も示唆しています。その思想が最もわかり...
老子が説く「運」と「不運」
何か良い出来事があった時、「やった〜!ラッキー」と、手放しで喜べる人もいれば、「いやいや、これってもしかして、すごく悪いことの前兆かも…」と必要以上に身構えてしまう人もいるでしょう。さて、では、老子はどちらのタイプだったのか?と言えば…。次の言葉に表されているように、どうやら後者だったようですね(笑...
人の間違いに寛容であれ
「祇園精舎の鐘の音、盛者必衰の理を表す」という言葉があるように、世の中、どう転じるかわかりません。源平合戦や戦国時代ほど極端ではないにしても、現代の世の中でも、「どの政党が政権を取るか」は私たち庶民の生活にダイレクトに影響してきます。「産めよ、育てよ」で子育てが支援されていれば、その時代の若者は安心...
静寂の中に見えてくること
「心をからっぽにする」という表現をよく使いますよね。しかし、コレ、実際にやってみると非常に難しい!試しに、胡坐をかくor仰向けになって目を閉じ、「心をからっぽに」してみてください。「何も考えないようにしよう」と思っても、次から次へとあれやこれやといろんな考えが浮かび、心が暴走を始めてしまいませんか?...
老子が目指した「無知無欲」
本を一冊読めば、その分だけ知識の量は増えますよね。(その分、他の知識が抜け落ちる…という方もいますが…)何かを学べば、それだけ知識の量も、できることも増えていく。言葉を話すことどころか、食事をすることも歩くこともままならない“まっさらな”状態で生まれた赤ちゃんも、一つ一つ学んでいくからこそ、日々、何...
「怨み」には慈悲と寛容を
2013年、巷では某TVドラマの影響で「やられたら倍返しだ!」というフレーズが大流行(笑)!日ごろ、上司や取引先に「やられっぱなし」になっているサラリーマンたちにアツい支持を受けているようですが…。しかし、これを老子が聞いたら、おそらく苦い顔をしていたことでしょう。というのも、老子は、「怨みを倍返し...
難事の発端は些細なこと
「先手必勝!」とはよく言われますが、老子もまた、「大きな成功をつかむためには最初の取りかかりが大事だ」と教えていました。どんな物事にも言えることですが、最初の一歩を踏み出すのは非常に難しいことですし、「まあ、最初だからこんなものか」とう甘えが出てしまいがちです。しかし、最初の取り掛かりを可能な限り丁...
「素朴」は最高の褒め言葉!
私たちの身の回りには、「木」を使ったものがあふれていますよね。テーブル、椅子、タンス、そして家。どんなにオシャレなテーブルもどんなに豪華で大きな家も。もともとは、一本の木。当然のことながら、原木から伐り出したばかりの木は、なんの装飾も施されていない“ありのままの姿”です。いわば、「素朴」な状態のわけ...
老子の思想、ざっくりとまとめると?
老子の思想で最もメジャーなものといえば、「無為自然」ではないでしょうか?この言葉こそ、まさに老子思想の中核。字面のままに解釈すると、「あるがままに、自然の流れに逆らわずに暮らすべきだ」という考え方です。ただ、専門家の間では、「政治的な思想に通ずるものが」とする説も。すなわち、「余計なことをしない政治...
「何もしない」のが正しい在り方?
老子といえば、「無為自然」の思想で知られていますが、その本当の意味を間違って解釈している方も多いようです。「無為」=なにもしないこと、と捉えがちですが、老子の言う「無為」とは、「何もしない」ではなく、「作為的なことをしない」ということです。同時に、「自然」=自ずから然り。つまり、「作為をせず、あるが...
学ぶほどに「中」になる
「頭でっかち」という言葉がありますよねこれは、読んで字のごとく、頭が大きくて身体全体のバランスが悪いこと。知識ばかりため込んで、それを実行に移せない様子を指して、「あまり頭でっかちになるなよ」「頭でっかちになるよりもまずは行動に移してみたら」…なんてアドバイスをしたりしますよね。老子もまた、いわゆる...
大事なのは物ではなく「技術」
自分の子供を、他人の子供を、会社の部下を…誰でも、いつかは誰かを「教育しなければいけない」という場面に直面することになるでしょう。「人間は、教えられないと人間にならない動物」…このような言葉がある通り、人間にとって「教育」は重要なもの。食べることも教えられなければできないわけですから、ある意味では食...
白雁のように白くあれ
「ありのままでいるのが一番だよ」「アナタはありのままでいてね」…よく、このような表現を使いますよね。しかし、ありのままでいるのは意外と難しいこと。なぜなら、誰にでも「少しでも自分をよく見せたい」という虚栄心がありますからね。実物よりも美しく見せたいからメイクをするわけですし、コンプレックスを解消した...
ココロを空っぽにせよ
色んなことが立て続けに起こった時、ともすれば人はパニック状態に陥ってしまいますよね。「あ〜ヤバい、マズい、どうしよう!?」…そんな時は、老子の次の言葉をじっくり読み、深呼吸して気持ちを落ち着けてみましょう。自分が取り立てて特別な対処をしようがしまいが、物事はなるようになるサ!そんな風に、(言い方は悪...
自分自身を「煮詰める」ことの意味
神様や仏様の存在を信じる・信じないは別として、何かやましいことをしてしまった時には、誰しも「何か悪いことが起こるんじゃないか」と、漠然とした不安を抱くものでしょう。あのヒットラーでさえも、夜になると「奴が来る」と言いながら震えていた…そんなエピソードもあります。逆に、自分の良心に従った生き方をしてい...