老子の言葉をわかりやすくお届けします

「求めない」生き方のススメ

私たちは、常に何かを求めながら生きています。
それは、「あれが欲しい、これが欲しい」という物質的な欲求から、
「認めて欲しい」「愛して欲しい」…という精神的な欲求まで…。
人は、求めずにはいられない生き物なのです。

 

しかし、老子は言います。
「足るを知れ」と。
栄光や成功に執着するなよ、と。

 

老子がいう、「求めない生き方」とはどのようなものなのでしょうか。
そして、なぜ、求めてはいけないのか。
そこには、心穏やかに人生を楽しむためのヒントがあります。

求めない生き方のススメ記事一覧

「仁」を否定した老子の真意とは

東日本大震災以降、特に「思いやり」という言葉を耳にする機会が増えています。思いやり=「仁」をもって人に接するべし、と。しかし、人間はその“仁”に甘え、ともすれば見返りさえも期待してしまう生き物。「真面目に頑張っていれば、誰かが助けてくれるのではないか」「辛い境遇にも我慢して耐えていれば、いつか救われ...

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自分を捨てて生きるのが賢者?

「聖人後其身而身先、外其身而身存」(聖人はその身を後にして而も身は先んじ、その身を外にして而も身は存す。)どんな人を差して“賢者”と呼ぶのか、その定義は難しいでしょう。それは、お国柄や時代の“価値観”にも左右されるからです。では、老子はどのような人をもって“賢者”と考えていたのでしょうか。上述の老子...

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学ぶことを止めればラクになる?

私たちは幼い頃から、勉強すること、すなわち“学ぶ”ことの大切さを教え込まれて成長してきましたよね。イヤイヤながら勉強を強いられた記憶もあるかもしれませんが、同時に、学ぶことの楽しさを実感する機会も少なくなかったハズ。Aという現象一つとってみても、昨日までは「なぜそんなことが起こるのか?」見当すらつか...

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老子は愚人だった?

元々は役人だったという老子ですが、周の衰退を嘆いて旅に出る決意をしたと言われています。いわゆる、“世捨て人”ですよね。イメージとしては、ユング心理学でいうところの“老賢人”やタロットカードの“隠者”に通ずるものがあります。しかし、そんな老子も、自分のことを「愚人(愚か者)だ」と嘆いていたという記述が...

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無理をしない生き方のススメ

老子の思想の根幹を成す考え方、「無為自然」とは、自然のまま、ありのまま、あるがままに生きること。「そう言われても、どういうことが“自然”なのかわからない」…そんな風に戸惑ってしまう方も多いかもしれません。それならば、「無理しないこと」と考えてみれば分かりやすいでしょう。背を高く見せようとして無理をし...

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足るを知れば豊かに生きられる

「無い物ねだり」という言葉、よく使われますよね。独身の人からみれば、妻子がある生活が幸せそうに見えますが、既婚者から見れば、お金や時間がフリーな独身生活が羨ましい!賃貸暮らしの人からみれば、マイホームに憧れを抱きますが、持家の人からしてみれば、ローンや固定資産の悩みがない賃貸住宅の自由さが懐かしい…...

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欲望の出入り口を閉じてラクになろう

情報の収集源がTVや新聞、雑誌に限られていた時代に比べて、インターネット、Twitter、Facebook、LINE…と、常に何らかの情報と“つながっている”ことを強いられる現代社会では、アンテナを敏感にはりめぐらしていなければ世の中から取り残されてしまうような不安感さえ覚えます。しかし、必死にかじ...

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天地自然の理に従う生き方が老子の理想

大なり小なり、人は“迷い”を抱えて生きているもの。「人生で一度も迷うことがなかった」と言って最期を迎えられる人は、よほど幸せ(なのか、不幸なのか…)な人と言えるのではないでしょうか。さて、人の悩みで多いのが、「どう生きるべきか」という人間の“根源”に関わる悩みです。自分は何のために、何を模範にしてど...

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確かな「根っこ」を持って生きよ

人当りが良く、トークも軽妙。気軽に話しかけやすい。…人に対してそんな印象を与える人もいれば、逆に「なんだか重そう。堅そう。話しかけにくい」そのように思われる人もいますよね。確かに、気軽に話しかけてもらえるという、その“軽さ”は、対人関係をスムーズにするエッセンスとも捉えられますし、その人の“長所”と...

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跡を残さない生き方

残した功績は確かに尊敬に値するものだったとしても、「アレ、オレがやったんだぜ〜」というアピールが強い人は煙たがられますよね。(「オレが」とは言わないまでも、アピールが鬱陶しい人は多いもんです…)しかし、老子によれば、立派な仕事を成し遂げても、「それは自分がやったんだ」という跡を残さない人こそが理想的...

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世界は変えられない?

『老子』の作者が生きていたのは、中国の「戦国時代」と呼ばれた時代です。日本における戦国時代と同様、「我こそは天下をとってみせる」と息巻いた諸侯たちが、激しい戦いを繰り広げていたわけですね。そんな中にあって、老子は次のような言葉を残しています。「天下神器、不可為也」(天下は神器、為すべからず)天下は神...

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老子が教える「勝利」と「成功」

老子は、基本的には戦争反対派!それは、著書の随所からうかがい知ることができます。老子の考え方のベースにあるのは、「本当に優れた人は戦いなど好まない」「優れた人は、“勝利”に固執しない」「優れた人は、ことさらに“勝利”を鼻に掛けたりしない」…ということ。ここでいう「優れた人」というのは、「“道”に従っ...

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「質素倹約」すればラクになれる?

私利私欲に走ることを戒め、「自然に与えられたものを大切に」、「ありのままに」身の丈に合った生き方を理想としていた老子。質素倹約な生活をススメていたようですが…。…これだけの情報だと、「老子って”吝嗇家=要するにケチ”だったの?」と思われても仕方がないのではないでしょうか(笑)。しかし、私たちが日常的...

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快楽に惑わされない生き方

オシャレを楽しみたいし、“ちょっと高くて美味しいもの”も食べたいし、リッチにお酒を楽しみたいし、コンサートにも行きたいし、映画も見たい!…私たちは、日々、様々な“欲”を抱えながら生きていますよね。たやすくかなえられる欲求もあれば、「お金がなくて」「時間がとれなくて」と、なかなか実現できない望みもあり...

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満ちることを望まないのが理想

万物の根源、「道」に従った生き方を理想としていた老子。自然の摂理に逆らうことなく、“ありのまま”で、決して無理をしない。…口で説明するのはたやすいことですが、老子が言うような生き方を実行するのはなかなか難しいことではないでしょうか。なにしろ、人は“無理”をしたがるもの。現代社会にあっては、「“ありの...

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人生、身軽が一番?

同じ100万円でも、受け取る人の経済状況によってその100万円の“価値”は違ってきますよね。例えば、貯蓄が1億円以上あって、毎月の収入も安定している人。このような人にとっての100万円は、「もらえるなら、まあそれなりに嬉しい」というレベル。どうしても欲しい、喉から手が出るほど欲しい!という金額ではな...

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「止足の戒め」とは?

空いた時間にボーっとネットサーフィンをしていて、なにか新しい商品を発見した時。「あ〜、新しい○○出たんだ!」と、ついついポチッと「購入する」をクリックしてしまう…ということはよくあることですよね。しかし、数か月(ものによっては数習慣、数日…)もすれば、その商品はすでに「新」商品ではありません。他にも...

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寵愛の罠

誰でも、人に嫌われるよりは好かれたほうが気分が良いでしょう。子供だって、「お前なんて生まれてこなければ良かったんだ」とぞんざいに扱われて育てば、自尊心が低く自分に自信を持てない人間になってしまいます。しかし、過度の寵愛もまた、困ったものなんだよ、と老子は言っています。「寵愛」とは、“特別に”大切にし...

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民が飢えるのは…

「交際費」という名目の元に、会社の経費で、役員ばかりオイシイ思い。それでいて、下っ端の社員たちには、やれ「裏紙印刷しろ」だの、「残業時間を減らせ」だのと無理をつきつける。おまけにボーナスまでカットされるとなれば…それはもう、ストライキものですよね(苦笑)国の政治についても同じことが言えますね。政治家...

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老子流、奉仕のススメ

人付き合いにおいて、「なんでも相談しやすい人」と、「なんとなく心を開きにくい人」っていませんか?はたまた、「なかなか相手が心を開いてくれない」「人との距離が縮まらない」…と悩んでいる方も…。その要因としては様々なことが考えられると思いますが、その一つが、「自分自身が“自分”を開いていない」ということ...

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老子はナゼ「慎み」を重んじたのか

「Aさんよりも自分のほうが才能があるのに…」「ナゼ、自分よりも仕事ができないBが出世したんだろう」…口には出さずとも、このような不満を抱えて日々、悶々としている方も多いのではないでしょうか。「自分はこんなに実力があるのに、どうして認められないんだろう」そう思った時は、自分を顧みるチャンス!自分自身と...

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まずは他人に与えよ

誰だって、お金は、ないよりはあったほうが嬉しいし助かりますよね。金銭的に余裕があれば、贅沢な食事もできますし、今までは手の届かなかった憧れのハイブランドの服も手に入ります。子供に習い事をさせることにも躊躇がなくなり、学費の工面で頭を悩ませることもなくなるかもしれません。しかし、だからと言って、お金に...

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余りを減らして不足を補う

不思議なもので、お金があるところにはお金がさらに集まるもの。個人の運気で見てみても、金運がツイている時はどこまでもツイているものですよね(笑)。逆に、ツイていない時はどこまでもツイてない。。。旅行どころか、生活費すら不足してしまうくらいです。社会全体を見てみても、金持ちにはさらにお金が集まり、貧乏人...

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「永遠」を求めるな!

何か新しい物事を始める時、ともすれば私たちは「うまくいくだろうか」「成功できるだろうか」と、ゴールを先読みしがちです。しかし老子に言わせると、「最初から結果を意識しているようでは大事なことを仕損じるぞ」…確かに、最初から「成功しよう」と思ってコトを始めても、その気持ちだけでは成功には至らないでしょう...

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